礼拝メモ

2010年7月11日   『どうして そんなに こわがるのですか』
マルコ4章35節〜41節

はじめに
この箇所は、3つの福音書に記されている、嵐を静める主のみわざの記事です。
人生の嵐は、さまざまな形で私たちを襲います。
今朝は、そのすべてに対して主であられるイエスさまが、「どうしてそんなにこわがるのですか」と問いかけながら、教えてくださった信仰、人生の諸問題の中で、クリスチャンとして持つべき確信について、学ばせていただきたいと思います。

〔1〕嵐の中の主と弟子たち
イエスさまは、その日の終日、湖のほとりで夥しい群衆に(4:1)多くのたとえで語り(4:33)教えて過ごされた。
そして夕方になって、「向こう岸へ渡ろう」(35節)とおっしゃった。
この向こう岸とは5:1。おそらく、ペテロの小さな漁船に乗り込んで漕ぎ出したのではないかと言われている。37節・・・
しかし「激しい突風」が起こった。(37節)
ガリラヤ湖は、すり鉢状の地形にあるため、このような激しい風や嵐がよく起こった。
ペテロたち、以前漁師であった者たちは、この突風の恐ろしさや、ひとたび吹き始めると、それが簡単に止まないということをよく知っていたと思われる。
事実、この嵐は、とても激しいものだった。節・・・・
一方、イエスさまは、舟のとものほうで、眠っておられた。(38節)
イエスさまが、持っておられた平安は、どのような状況下にあっても、変わらなかった。
私たちも、このような平安をもつことができると、主のお姿から知ることができる。

〔2〕嵐を静める主
弟子たちが、主に窮状をうったえると、起き上がられた主は、風をしかりつけ、湖に「黙れ、静まれ」と言われ、風は止み大なぎになった。(38〜39節)
弟子たちは、目の当たりにした主の御業ら、おそれをいだいた。(41節)
彼らは、嵐を恐れた恐れ以上の「大きな恐怖に包まれて」、主の、権威を知らされた。
彼らの、嵐への恐怖というおそれが、イエスさまのお力への畏敬の念というおそれにかわった。

〔3〕信仰についての教え
イエスさまは、風を静められたあと、彼らに問いかけられ、信仰について教えられた。
イエスさまは、彼らの不信仰を指摘された。(40節)マタイの福音書では「なぜこわがるのか。信仰の薄い者たちだ。」ルカの福音書では、「あなたがたの信仰はどこにあるのです」と、記されている。
弟子たちがいのちの危険を感じながら、自然の猛威を恐れたのは、当然のことかもしれないが、彼らの恐れが度を過ぎていたことを、主は「どうしてそんなに」と、指摘しておられる。
こわがる事は、人間として自然な感情だが、その恐怖に支配されてしまうこと、その恐怖の対象だけにしか心を向けられなくなってしまうことが不信仰だと、主はおっしゃっているのではないだろうか。
また、彼らの言いかたにも問題を感じる。「先生。私たちがおぼれて死にそうでも、何とも思われないのですか」と、主に対して発した彼らの言葉から、すねてつぶやくような気分が伝わってくる。困難にうろたえ、まるで主が自分たちを顧みてくださらないかのように思い込み、このような言葉を主ご自身にぶつけていることはないかと問われる思いがする。
彼らの叫びは、当然のように思われるが実は、不信仰な狼狽の声だったといわなければならない。
この、嵐にもまれる小舟の中に主がおられるのに、弟子たちは、この主よりも風と波を見て恐れたのである。
主の御臨在にもかかわらず、恐れに心を占められてしまっていることが、彼らの問題だった。
私たちの日々の生活、例えば会話の中に、思いの中に、選択のすえに出す答えの中に…、イエスさまのご同行が見られないようなことがないようにと示される。
主から目を離すなら、恐れは、私たちの心から、主への信頼と、心の平安を奪い去ってしまう。
いつも主のご臨在を意識するかどうかは、重要な問題である。
信仰者であるからこその戦いや困難に、苦しみ・孤独を感じることがあるだろうか。
しかし、私たちの進んでいくところが、35節「さあ、向こう岸へ渡ろう」と主に招かれて船出した弟子たちのように、主とともに舟に乗り、漕ぎ出した航路であることを忘れないでいたい。

 おわりに
  私たちも避けることができない人生の嵐に直面します。その中で不信仰は恐れという大波や、激しい突風でおそいかかってくるかもしれません。
しかし、主はその嵐の中に共にいてくださり、私たちの信仰の成長を期待してくださいます。
私たち舟の中に共におられるイエスさまに目をむけましょう。嵐の中にあっても、憩い眠ることができる世界があることをイエスさまは教えていてくださいます。
そしてこの方ご自身が私たちの平安の根源であり、私たちが信じ、従っているお方は嵐をも一言で静める権威をお持ちなのです。
不信仰にならないで、どのような大波や突風が襲ってきても、このお方だけを仰ぎみて進みましょう。